スペインサッカーキャンプ費用の良い使い方、悪い使い方?
- hexamanagement

- Jul 18
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サッカーをされている日本のお子様の多くは、白い巨人、レアル・マドリードやかつて世界を席巻し続けたFCバルセロナへの憧れから、育成大国スペインで世界最高峰のパスサッカーを学びたいと思われている。
日本のお子様たちがスペインに行かれる1番多くのケースが、日本でセレクションを受け、即席チームからスペインで開催される国際サッカートーナメントに参加するケースであるが、残念ながら惨敗して帰国の途につくチームがほとんどのようである。よく、「負けはしましたがすごく良い経験になりました」と言うコーチやチーム代表の言葉を耳にするが、15対1で負けて一体何が良い経験なのか? わざわざ多額の費用と時間を使って何を学んだのか?筆者は常々疑問に思っている!
昨今、急激な円安、ロシア原油価格の上昇により、飛行機代を含むスペインへの渡航費用が上昇し続けている、2010年には飛行機代往復料金を含んでも2週間50万円ほどで行けたものが、渡航時期にもよるが、現在は、80万円〜ほどかかる。日本人の平均年収が460万円なので、2週間のスペインキャンプは、平均年収の17%超と言うことになる。お金を出す親御様的には、年収の17%を使ってわざわざスペインに子供を送る訳であるから、何かしら、サッカー選手として、人間として成長して戻ってきてもらいたいものである。が、前記のように日本人だけの団体で渡航し、コンビネーションや戦術も無く現地サッカートーナメントに出場、大負けして帰国するだけでは何も学べない! 筆者は、これらの渡航を「中途半端な観光旅行」と呼ぶ。従って、お金を支出する側の親御様にも、このような短期トーナメント出場の為のスペイン渡航は、あくまで中途半端な観光旅行である旨ご理解いただく必要がある。
では、どうすれば意味のある(良い費用対効果の)スペイン渡航を実現できるのか?
それは、まず1人で、もしくは、少人数で渡航し、現地のプロ下部組織の練習に参加することである。スペイン人や南米人に囲まれての練習や生活を送ることで初めて異文化を体験でき、今までの自分に疑問を投げかける事ができるのだ。
もちろん、言葉ができないので、当初数日は泣く子もいるかも知れない。日本と異なる短時間集中型、戦術中心のサッカーにも戸惑うだろう。しかし、それがスペインでの育成法であり、サッカー強豪国、スペインサッカーの源なのでる。そして、日本からのお子様は環境も指導法もまるで異なる練習に慣れ、理解する努力をする。日本では、自分で考えることをせず、コーチの言いなりであった自分が、スペインでは自分で考え、それをプレーで表現して初めてコーチに評価される事を学ぶ。理解不能のスペイン語で指示され、周りの様子を観察しながら指示の意味を理解する。不思議と、1週間も経てばどんなお子様もこれらをできるようになる。まさに、子供のみが持つ才能である。
常に大人に守られ、スペイン語も使わず、スペイン人とのコミュニケーションも無いような中途半端なスペイン観光はやめ、スペインに大事なお子様を送られる親御様は、「可愛い子には旅をさせよ」との諺が意味するように、ご自身のお子様を甘やかさず世の中の辛さを経験させるのがスペインサッカーキャンプ費用の良い使い方と言えるのでは無いだろうか?





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